年に一日だけ「生」で出荷される純米吟醸酒です。
4メートルの圧雪で覆われたドームの貯蔵庫の中で、
昨冬仕込まれた酒は静かに眠り、熟成を経てこの初夏に
取り出されます。
豪雪に悩まされ続けてこられた新潟・魚沼の人々は、
或るとき「克雪から利雪へ…」という発想に立ち、
この雪の貯蔵庫を造り上げました。
真夏でも溶けきらないほどの雪の量で、
本来農作物を貯蔵するために造られた農業施設なので、
1年を通して、温度は常にほぼ0℃、湿度は100%を
少し切るくらいに保たれ、根菜類は瑞々しいまま…。
冷蔵の為の電気代は0円!。
体育館二つ分くらいの面積が有り、
「空いたスペースで日本酒を貯蔵したい」と、
緑川の大平社長がその環境に目をつけ
緑川雪洞貯蔵「緑」は世に出されました。
最近似たようなコンセプトで他の蔵からもお酒が出回っていますが、
この「緑」が元祖雪洞貯蔵酒です。
「緑生」は、5月のこの時期に一日限定で出荷される正にレアなお酒。
(6月下旬には火入れが施された「緑」の出荷が始まります)
叶屋の沙羅の庭の薔薇の花「カクテル」が咲き始める頃
毎年この酒が入荷されます。
爽やかな初夏の頃を迎え、芳しい一輪咲きの薔薇の可憐な佇まいが、
「緑生」の柔らかみのあるフルーティな味わいを盛り立てて
くれているようです。
是非一度お召し上がりください。